憲法に思ふ

70歳まであと15か月、今年も様々な国づくりに挑み続けます。
年賀状にこんな言葉を添えて、僕の今年が始まった。
僕がこれほどまでに国づくりにこだわるのは、それが今の僕にとって最大の関心事だからだと思う。
現代社会において、いや何時の時代でも、諸悪の根源は「国」かもしれない。
戦争はもちろんのこと、経済を混乱させ、差別や迫害を引き起こすのは、それが「国」の役割だからなのか。
その上、国々を管理統率する仕組みを目指して作られた国連などの国際機関も、思うように機能できずにいる。
だが、そんな身勝手で理不尽な状況こそが、本来の世界の姿だと僕は思う。
勝てば官軍、早い者勝ち、やったもん勝ちばかりでなく、負けるが勝ちなど、勝ち負けにすら基準がないことを自由とか自然とか言うのだろう。

そんな無法地帯の中で国を作るということは、どれほど大変なのかと思うかもしれないが、決してそうではなく、いつの時代でも世界中のどこでも誰もが挑み続けてきたことだ。
だから、僕はやってみようと思う。
やってみなければわからないことこそが僕の知りたいことだと思うから。
そんな僕を訪ねて、先日YI君が「ついに起業しました」と報告に来た。
まさに飛んで火にいる夏?の虫ではないけれど、「そうか、だったら会社などで満足せず、小さくていいから国を作りなさい」と投げつけた。
彼は唖然としながらも、「く、国ってどうやって作るんですか?」と尋ねてくれたので、すかさず「団体や法人が規約を作るように、国はまず憲法を作ればいい」と答えた。

世間には、軽々しく「憲法改正」とかほざく人が大勢いるが、憲法はみんなで守るための法律ではなく、自分が作りたい国の設計図だと僕は思う。
少なくとも、憲法を変えようとする政治家は、この国の不都合な部分を自分たちの都合に合わせて変えたいと言ってるにすぎない。
少なくとも、現状と整合しない条項を変更するなど、本末転倒も甚だしい。
もともと、憲法が目指す素晴らしい理想に、簡単に現実が追いつけるはずがない。
僕は、自分が作る立場になって初めて、日本国憲法のすばらしさに感服した。
そこで今日は、そんな僕が日本国憲法から教わったことをいくつか伝えたい。

まず、憲法を読むときは、あくまで自分が作るための参考とか、自分の国が所属する連邦政府の憲法と考えて、自分が目指すものと比べながら読んで欲しい。
僕はそんな不遜な読み方をすることで、日本国憲法から多くのことを知ることができた。
この憲法には、素晴らしい前文があることが知られているが、実はその前に下記の「上諭(じょうゆ)」と呼ばれる「天皇自身の言葉による布告文」が付いている。
「朕は、日本国民の総意に基いて、新日本建設の礎が、定まるに至ったことを、深くよろこび、枢密顧問の諮詢及び帝国憲法第七十三条による帝国議会の議決を経た帝国憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる。」
つまり、日本国憲法は、「帝国議会の議決による帝国憲法の改正」なのだ。
考えてみればこれは当然のことで、ヒトラーの自決によって崩壊したナチスドイツと異なり、終戦当時の日本には天皇を君主とする政府が存在した。
無条件降伏したのは帝国陸海軍であり、日本帝国は明らかに有条件降伏していたはずだ。

もちろん終戦直後の日本にとって、犯してしまった過ちを二度と繰り返さないことは、広島の原爆記念碑に刻まれたとおりだが、それを憲法の形で示すには、当時世界の理想として結実した国連憲章を参照したのは言うまでもないことだ。
先ほど「素晴らしい前文」と言ったのは、日本が平和を希求するのは、世界の全人類がそれを望むからだと繰り返すから。
つまり、世界中の人の共感と賛同を希求する日本の姿勢に1000%合意するからだ。
さらに、この憲法に同意できない人はいつでも離脱できる「去る者は追わない規定」として、第22条第2項に、「何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない」とある。
まさに、国は「憲法の思いを共有するコミュニティ」であることが明確だと思う。

そしてもう一つ、前文にある非戦の誓いが世界で唯一の「戦争放棄」として条文化されている。
第9条は9番目と見下す方もいるようだが、「第1章 天皇」が1~8条まで有って、「第2章 戦争の放棄」は第9条のみで構成されるまさに「憲法の顔」と言える。
ちなみに、その後の条文構成を見ると、
第3章 国民の権利及び義務 10~40条
第4章 国会 41~64条
第5章 内閣 65~75条
第6章 司法 76~82条
第7章 財政 83~91条
第8章 地方自治、第9章 改正、第10章 最高法規 と続く。
この順序、条数から見ても、国民を中心に置いた設計図と僕には見える。

と、今日はここまで、憲法の内容については、ご自身で確認して欲しい。
もしも、外国の憲法に触れる機会があれば、ぜひその話を聞かせて欲しい。
憲法を守るとは、現実の誤りを正すこと。
憲法を変えるとは、憲法の誤りを正すこと、だと僕は思う。

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