先回ブログに書いた通り、「メゾンふき」を説明するのに「シェアハウス」を「インヘリットハウス」に変えたところ、早速問い合わせが舞い込んだ。
ところが、「メゾンふきは、ふきの庭倶楽部のクラブハウスとありますが、入居もできるんですか?」という予期せぬ疑問に僕は愕然とした。
「シェアハウス」という表現に疑問を感じて「インヘリットハウス」に変更したのに、「クラブハウス」という表現の併用に疑問を感じなかったのは、「シェア」を否定したのに対し「クラブ」を肯定したからだ。
だが、「クラブハウス」という言葉には、宿泊はともかく居住の意味は含まれず、「メゾンふき」の説明にふさわしくないのは指摘の通り。
ひょっとして、これは「シェア」だけの問題でなく「ハウス」にも疑問を持つべきなのではないかと、今さらながら気が付いた。
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かつて、「私の願いは、めったに会わない身内よりも、気心の知れた近所の他人とお付き合いしながら、住み慣れたまちで人生を全うすることです。」というオーナーの夢を実現するために立ち上げた笑恵館のプロジェクトは、2012年9月「多世代型シェアハウス研究会」という月に一度の食事会からスタートした。
だが、4回目を開催したところ、オーナーが「私がやりたいのはシェアハウスでなく笑恵館だ」と言い出したので、「笑恵館ミーティング」に改名し。2013年7月に会員制の家族として「笑恵館クラブ」が生まれ、翌2014年4月には【会員制のみんなの家】として、笑恵館がオープンした。
もちろんここで言う「みんな」とは「家族」のことで、たとえ法的な所有者が父親であっても、自宅は家族みんなにとって「自分の家」に違いない。
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当時の笑恵館は極めて特殊なので、これまで「多世代型シェアハウス」とか、「オーナーと敷地全部をシェアする、交流施設付きのアパート」など、誰にでも理解できる説明は長くなる一方だ。
そこで、家族であれば多世代居住や、オーナー参加は当然のことであり、そこに他人も受け入れる「会員制の家族の家」と捉えて、【クラブホーム】という言葉を創ってみた。
ご承知の通り「家」には「ハウス(house)」と「ホーム(home)」の2つの訳語があるが、ハウスが建築物としての住宅を示すのに対し、ホームは家庭や故郷を意味する言葉だ。
クラブは会員制を示し、ホームは家族の拠点を意味する。
もちろん、笑恵館やメゾンふきは交流施設としてのクラブハウス的な役割も担っているが、やはり居住施設の役割が重要だ。
むしろ「老人ホーム」や「グループホーム」に類似する施設かも知れない。
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「老人」や「グループ」と異なり、「クラブ」には目的を持つ自治組織的な意味があって好ましい。
会員制の「家族クラブ」と、そのメンバーが暮らし集う「クラブホーム」を作ること。
「ホームを作ること」こそが、まさに僕が提唱する「小さな国づくり」に違いない。
「ホーム・アウェイ」という言葉があるように、「ホーム」には明らかに主体的、当事者的な意味があり、「ホームタウン」や「ホームグラウンド」などの言葉が多数存在する。
ならば、僕が取り組む土地資源の利活用は、「土地をホームランドにすること」と言える。
僕の仕事は、名栗の森は「ホームフォレスト」、ふきの庭は「ホームガーデン」、笑恵館は「ホームハウス」という調子で、様々な「ホーム・・・」を作るお手伝いかも知れない。
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今日は「ハウス」と「ホーム」の違いから、「クラブハウス」を「クラブホーム」に言い換える方法を思いついただけでなく、両者を合体した「ホームハウス(アウェイハウスの逆)」まで思いついちゃった。
外の世界はもちろんのこと、頭の中でも言葉で考える僕たちにとって、言葉の気付きが世界の気付きに通じる時がある。
今日は、そんな瞬間を実況中継できたかな。
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