岐路を進む

2012年にした日本協会(LR)が、今、岐路に差し掛かっている。
いや正確に言うと、いいかげんに停滞を辞め、前進を再開すべき時が来ている。
すでに、停滞の原因やその排除法について、議論は尽くされている。
今必要なのは、踏ん切りと言うか、ひと押しと言うか、いつも僕がやっていることだと判っている。
そこで今日は、良い訳せず、この作業を進めたい。
ざっくり「これまで」を振り返り、「これから」を宣言したい。

2012年Tさんから相談を受けたのが、「の立ち上げと子供に相続しない運営」の実現だった。
僕はその時点で法人化が必須であることを直感し、Tさんと共に「一般社団法人日本土地資源協会」を設立した。
翌2013年には、運営組織である「笑恵館クラブ」を設立し、2014年春には「笑恵館」を開業した。
その後約半年間の試行期間に得られた数値データを基に事業計画を策定し、2015年1月には「賃貸借による取得契約」を締結した。
この契約の目的は、笑恵館を当協会に寄付した状態をシミュレーションすることで、Tさんに対し笑恵館以前の賃料収入を上回る管理報酬を実現し、現在に至っている。
あとは笑恵館を法人に寄付する際に発生する「譲渡所得税の免除」を実現するため、内閣府に「公益申請」を提出し「公益法人成り」を目指した。

ここまでは、とんとん拍子で進行したのだが、内閣府にて2つの挫折が待っていた。
まずは、笑恵館の「会員制のみんなの家」という事業自体が、不特定多数を対象とする公益事業の必要条件を満たさない。
これに対し、僕は「そもそもコミュニティとは不特定多数を意味しておらず、この国だって日本人の会員制同然じゃないか」と反論したが、「そんなことは国会で言ってください」とばっさり。
念のため、「公益法人に対する譲渡所得税の免除」について確認すると、「それは税務署長判断なので、回答できない」とそっけない。
だが、この挫折により「公益という安易な御旗に依存してはならない」という気づきを得て、僕は早々に公益申請を取り下げた。

その後数年は、事業の構築と笑恵館クラブの啓発に注力し、次第に事業永続化の手応えを確信してきた。
そして迎えた2018年9月、僕は笑恵館事業スキームを携えて世田谷税務署に赴き、一般社団法人に対する相続課税とその免除についてみっちり指導を受けることで、現在の法人事業スキームに到達した。
だが、この時点で脱相続の道筋は明確になったものの、譲渡所得税の減免は断念することにした。
そもそも僕が目指すのは節税や税逃れではなく、現状の社会制度が求めている「有るべき姿」を模索することだ。
「個人所有の財産に対し、所有者死亡のたびに相続課税する」のは、「継承すべき財産の法人所有を国が推奨している」と解釈したっていいじゃないか。
そしてこの解釈を「手前勝手」と言われないよう、広く発信して信を問う、それが今日の本題だ。

論点を整理してみよう。
1905年に日露の戦費調達を目的に施行された「相続税法」には、1886年に施行された「華族世襲財產法」との関係から「家督相続(富の集中)に対する減免措置」があったが、戦後の改正により世襲の概念は排除され、富の再配分を所得とみなす税法となった。
だがこれは、あくまで個人への富の集中を防ぐためであり、法人への集中を妨げない。
また、相続を含む個人同士の財産譲渡に譲渡所得税が課税されないのに、個人から法人への譲渡に課税されるのは、それがあくまで個人が将来売却するまでの繰り延べ処理であり、永続保有の可能な法人に対して繰り延べないのは理解できる。
実社会においても、個人所有の財産が永続的に継承されている事例は見当たらない。
まさに現代の社団法人は、相続税施行以前の家制度を継承する仕組みと言える。

話を本題に戻そう。
まず、相続税と譲渡所得税についての僕の見解はこうだ。
相続税は、個人への財産集中を防ぎ再配分する仕組みなので、分割や売却を望まない人は個人所有を辞めるべき。
譲渡所得税は財産の売却益に対する所得税なので、永続保有を目指す法人に譲渡する場合の課税は免れない。
上記に基づき、下記の2点を宣言する。
1.日本土地資源協会は、分割や売却を望まない土地所有の法人化と、所有法人の設立支援もしくは当法人による土地所有に取り組む。
2.上記を望む所有者は、当協会に所属し当該土地の担当者となることで、固都税相当額で当法人より当該土地を賃借し、自由に所有権を行使できる。

よっしゃ、この宣言に基づいて、全てのLRプロジェクトを再起動する。
ご意見、ご質問、大歓迎。