扶養控除 貧富の格差を活用する

先日世田谷区議のTさんから、こんな相談を持ち掛けられた。

「松村さん、世帯主に10万円が支給される前に、急ぎで基金ができないかしら。と言いますのも、寄付したいけどどこに寄付したら良い?というご相談が多いことです。また、申請しないわという方もおられました。申請しないのはもったいない、全員申請してくれ、と、基金作るから、誰かのためにと思う人はそこに寄付してくれと区長が発信したらどうか。特に食べ物に困っている方がたくさんいるから、そういうところにお金を流せるよう仕組みを作って欲しいと行政に提案しましたが、制度的にすぐにできそうになく、国会議員に頼んだ方が早いと言われてしまいました。」

やはり僕の危惧した通り、困った人を助けたくても、その仕組みができていない。

もちろん僕が、基金作りに動き出したのは言うまでもないが、その報告はまた後日。

先週このブログで、「お金を払わずに困りごとを解決するにはどうするか」と締めくくったが、今日はその続きをお話ししたい。

すでに手遅れだと思うが、僕は全国民への10万円支給には絶対反対だ。

なぜなら、そのお金の大部分は困っていない人のもとに流れ、集まるだけのこと。

これ以上お金を巻いても貧富の差が広がるばかりだ。

今必要なのは、豊かな人が貧しい人を助けること。

今日提案したいのは、扶養控除という仕組みを活用して、崩壊した家族を再生する仕組みだ。

扶養控除(ふようこうじょ)とは、所得税及び個人住民税において、納税者本人に配偶者以外の扶養親族がある場合、その人数に応じて一定額を所得金額から差し引くこと。

これにより、納税者本人の税金負担を軽くする事ができる。 (所得税法第84条、地方税法第314条の2)

控除対象扶養親族の身分要件は、その年12月31日現在(死亡時はその時の現況)で、次のすべてに該当するものである。

  1. 配偶者以外の親族(6親等内の血族及び3親等内の姻族)、都道府県知事から養育を委託された児童(いわゆる里子)、又は市町村長から養護を委託された老人であること。
  2. 納税者と生計を一にしていること。
  3. 年間の合計所得金額が48万円(給与所得のみの場合、給与収入103万円)以下であること。
  4. 年齢16歳以上であること。

以上、国税庁HPより。

さて、僕の提案とは、現在の扶養控除額が38万円(一般)~63万円(特定)となっているところを300万円に引き上げること。

昨年の所得税率は、所得金額330万円~695万円で20%だから、たとえ300万円所得控除しても、税金は60万円しか減らない。

でも、所得金額195万円以下は税率5%なので、現状38万円控除では2万円程度しか残らないことからすれば、60÷12=月額5万円程度のメリットになる。

しかし、生活保護を10万円と見積もれば、その半額にしかなっていないことになるが、所得金額が4,000万円超で税率45%の高額所得者であれば、300万×45%=135万円の節税になる。

もしも10人扶養すれば、3,000万円控除になり、最高税率なら1,350万円の節税になる。

その場合、扶養親族の身分要件は先ほど述べた通りだが、興味深いのが1.の「養育を委託された児童(里子)」と「養護を委託された老人」だ。

里親制度とは、実親の代わりに一時的に子供を預かり養育する制度で、養子縁組のことではない。

また、老人については各市町村が実施する「養護委託制度」によるもので、市町村が認めた養護委託者に、65歳以上の高齢者の養護を委託するそうだ。

これらの制度を組み合わせ、大きな家に暮らす高額所得者が大勢の人を家族に迎え、扶養と雇用を組み合わせることで、空き家活用、雇用創出、家族再生、在宅介護・看護、そして多世代の互助と交流が一石7鳥くらいに実現する。

これほど金余りが指摘されているのに、お金の使い道に関する提案が無さすぎる。

対策のつけを払うために避けられない増税は、社会に役立つ節税対策を生み出すチャンスだ。

お金を使わず貯めこみむより、使った方が得な社会に導いてくれるのも、ひょっとしたらコロナウィルスかもしれない。