見込み違い

先日僕は、e-taxを使って確定申告を行った。
今年の申告期間は2月16日から3月15日なので、かなりのフライングだ。
でも、僕は毎年自分の会社(なのに)の決算を12月31日中に終え、年が明けると同時に会社の申告を済ませ、源泉税を納税して源泉徴収票を発行すれば、続いて自分の確定申告だ。
国税庁が稼働するのは1月5日からなので、新年度の活動を始動させながら10日くらいまでにはすべて終わらせる。
そして自分の申告を済ませると、今度はみんなのことが気になりだす。
まだ自分で確定申告しない人、複式簿記にビビっている人に活を入れるため、「ど素人セミナー・複式簿記のすすめ」を開催したくなる。
そこでふと、1年前のブログを振り返るとやはり次のブログが見つかった。
そのタイトルは、なんと「独学のすすめ」だった(https://nanoni.co.jp/20210130/)。

実はこの時、独学についてググっているうちに「独学大全」という本に出くわした。
ひょっとするとこの本は、僕が求めるバイブルかも知れないので、すぐさま図書館サイトに飛び、予約した。すでに200番目ということで、手元に届くのはいつになるのか皆目見当もつかない。
やがて、予約のこと自体もすっかり忘れてしまったのだが、1月4日「予約確保」の通知メールが届いた。
僕は笑恵館仕事始めの1月6日に、小躍りしながら図書館に赴いた。
そして前文を読み目次に辿り着いたところで愕然とした。
こんな本だとは思わなかった。

昨年のブログにも書いたとおり、新たな世界を切り開いた多くの偉人たちが実は独学で学んだことに驚くと同時に納得した。
だから、そんなエピソードがぎっしり詰まった辞典のような内容を、この分厚い本に期待した。
ところがこの本は、独学の意義とやり方を説く解説本だった。
独学者を自任する僕が、学び方を教わりたいはずがない。
最初に書いたとおり、年初の僕は超忙しい上に、9日にオンライン同窓会まで主催したものだから大変だ。
翌10日の週はその遅れを取り戻すために、バタバタ走り回ることになる。
そして、16日の日曜日、久しぶりに外出の用事が無かったので、棚の資料整理を始めたら、そこに鎮座する「独学大全」と再会した。
ま、読んでみようかなとページをめくるとそこから止まらなくなり、翌朝10時には、最終の第4章まで読み進んでいた。

ここで僕は感動し、第3章の結びの言葉をFBに投稿した。
「あなた自身の『独学大全』を作ろう」
つまりこの本は、そもそも「独学のやり方自体」を、自分自身で作ろうと言っていた。
この言葉に、僕が心の底から共感したのは言うまでもない。
もちろん本文中には、共感ポイントが続出するだけでなく、僕独自の発想と思いこんでいたことがいくつも登場した。
独学は決して弧学ではなく、全世界の全ての英知という巨人の肩に乗っても構わないと繰り返し説く本書から、僕は熱い愛を感じ取った。
そして、見込み違いを否定するのでなく、食わず嫌いせず、とにかく読んでみた自分を褒めてやりたい。