国会中継をみていると悲しくなります。
こんな人たちが毎年100兆円も使ってると思うと、寒気を通り越して体が凍り付きそうです。
先日、派遣法の改正に関する議論をテレビで垣間見ました。
野党は「この法律は派遣労働者を増やすことにしかならない」と追及するが、与党は「正規雇用を増やす効果が期待できる」と言い張るばかり。
そして、次の話題がテンプスタッフのインタビューで、「わが社はこの法案を契機に派遣正社員を大幅に増員します」という話。
つまり、派遣雇用が増えるので、テンプスタッフは派遣する人材を正社員として大量雇用するというわけです。
国会の不毛な議論に対し、企業の鋭いというかアザトイ目の付け所がとても対照的でした。
しかし、そんなことに感心などしてはいられません。
私たちは、このアホな議論の論点をきちんと整理し、しっかり考える必要があるからです。
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まず、野党と与党のとんちんかんを整理すると、まず前提条件として
- 派遣労働者は悪い
- 派遣労働者が増えると問題
- 正規雇用は良い
- 正規雇用が増えた方がいい
の4点については互いに否定せず合意しているらしい。
しかし、本当にそうだろうか?
本当に私たちは、みんなが会社に正社員として雇われて、安心して暮らしていける不気味なぬるま湯のような社会を望んでいるのだろうか?
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そして、私たちの生き方を法律で定め、法律で守り、法律で保障しろというのだろうか?
私は、まずこの前提条件に寒気を覚えます。
次に、1億歩譲ってそう前提だとして、さっきの議論でいいのだろうか?。
話をよく聞いていると、双方が相手を否定しているわけでもありません。
つまり、「たとえ正規雇用が増えたとしても、非正規雇用が増えてしまうのは許しがたい」という野党に対し、与党は「正規雇用を増やすために、非正規雇用が増えてしまうのはやむを得ない」と言っているように聞こえます。
だとすれば、論点は「非正規雇用の増加を容認するのかしないのか」に決まってます。
この法案は「派遣の年数制限を解除することで雇用を確保し、正規社員への道を広げる」と言うんだから、初めから判り切ったことです。
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本当の問題は「派遣を増やすことの是非」つまり前提条件の「2」について、集中的に議論すべきだと思います。
恐らく意見は対立するでしょう、当然です。
なのに、どちらも正しいことを言い合うような議論こそがインチキです。
対立点を明確にし、
賛否をはっきり述べ合って、
最後は多数決で決定し、
決まった案でやってみる。
うまくいけばみんなで喜び、
失敗したなら修正する。
私たちのビジネスは、そうありたいものだと思います。
今日の議論には面白いことなどひとつもなく、国会の振り見て、わが振り直そう・・・としか言えないですね。