S君、昨日は定例会議ご苦労様でした。
さて・・・僕は様々な方から相談を受け起業のサポートをしていますが、実は、君たちのケースはとても特殊です。
僕の付き合う多くの人は、起業と言ってもビジネスの体裁が全く整っていないヨチヨチ歩きの段階で、「どこを目指す?」とか、「そのためにはどうする?」みたいな根本的な問題に取り組んでいます。
それに対し、君たちの場合はむしろ、会社システムの立ち上げ・・・「創業」のサポートだと感じています。
つまり、「従来になかったビジネスモデルを生み出す」よりは「動き出した会社を軌道に乗せる」が先決です。
「会社を作る」とは、そういうこと、つまりビジネスの内容はどうでもいいんです。
だから、僕の話は「会議の進め方」「事業計画の作り方」「決算のやり方」など実務指導に終始しています。
これをやらないと、会社はすぐに潰れてしまうからです。
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しかしもし、僕に違うことを期待されているのでしたら、率直にそう言ってください。
もちろん僕の方は、現状の進め方でも構いませんが、こうした指導は「普通の企業コンサル」であれば、誰もがやっていることです。
高校を出たばかりのS君やU君との出会いがあったからこそお付き合いしていますが、僕はこういう仕事は他ではやっていません。
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今日突然こんなことを言い出したのは、君たちに発破をかけるためです。
昨日も言いましたが、こんな事・・・つまり事業計画や議事録などは早くやっつけて、もっと面白いビジネスの話をしたいと思うからです。
決してさぼっているわけではないと思いますが、起業するなら、もっと馬力を挙げてください。
いまこそ、死ぬほど働くべき時です。
僕から催促されているようではだめです。
毎日僕に成果を送り付け、「勘弁してくれ」と言われるくらいでなければだめです。
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僕は大学を出て、小さな設計事務所に就職しました。
そこは正社員の給料がアルバイトに負けてしまうくらいへぼな会社でしたが、一つだけよかったことは、死ぬほど働かされたことで自分の限界というか、実はかなりの量の仕事をこなすことができることを知ったことです。
おかげさまで、その後「仕事がきつい」と感じたことは一度もありません。
会社を潰し、再建した時も会社のシステムは全部一人で作りました。
「松村さんはすごいから」とよく言われますが、それは間違いです。
みんな、自分のすごさを知らないだけです。
今日はこれくらいにしておきます。
とにかくギアを上げてください、次の報告を、楽しみに待ってますよ。
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以上、ある「起業パートナー」に昨日届けたメッセージです。
ちょっと乱暴ですが、日頃から「こんな思い」も持っています。
僕のチャレンジに付き合って下さる皆様が、もう一段ギアを上げていただけると嬉しいです。