利益って、幾らあればいいんですか?

先日のマインドサイトは、【カネの話】ということでビジネスに関するお金の話をしたんですが、その中でこんな質問を受けました。

「利益って、幾らあればいいんですか?」

これに対し、私は次の2つのことを話しました。

1.利益は誰のものか?
貸借対照表の右側にはお金の出処を記載することになっていて、大別すると【負債】と【資本】の2つに分けられます。

【負債】とは借金のことで、これはいずれ返さなければならない他人(銀行など)のお金。

これに対し【資本】とは自己資金のことで、さらに【資本金】と【利益】の2つに分けられます。

この2つの違いについて、皆さんは考えたことがありますか?。

答えは「資本金=会社のお金」で、「利益=株主のお金」となります。

【資本金】は株主が会社に託したお金です。

ですから、会社をたたむまでの間は、株主から「資本金を返せ」などと言われることはありません。

でも【利益】は、配当の原資・・・つまり株主の取り分です。

利益全てを配当してしまうことはないので、「会社と株主が分け合っている」などと勘違いする人がいますが、「会社に留保=蓄

積している利益」は、あくまで「業績が悪化した際の配当原資」であって、会社の運営や従業員のためのお金ではありません。ですから、利益がいくら必要か…は「株主が決めること」なんです。

れないようにし。

そして、この【利益】には「法人税」という税金がかかることも。

会社と個人事業の違いは、このあたりにあることがお分かりいただけると思います。

(わからない人は、マインドサイトに来てください)

2.利益がないとどうなるか…赤字の意味
利益がない状態とは、「入金と出金が同額=+-ゼロ」または「赤字=マイナス」のことを言います。

実はこの「赤字」というのは、帳簿上・理論上の話であって、現実にはあり得ないことなんです。

例えば銀行預金は絶対に赤字にはなりません。

残高が-3,000円などあり得ないことです。では現金はどうでしょう。

今私の財布はマイナスです・・・などあり得ません。

たとえ財布に穴が開いていてもゼロ以下にはなりません。

つまり赤字とは、先ほどの3つのお金でいうと、
①借金している状態、
②元手を食いつぶしている状態、
③払うべきお金を払っていない状態、
のいずれかということになります。

いずれも「マイナス」で表示されるべきお金ではなく、必ず解消されなければなりません。

ビジネスは、赤字ではいけないし、かといって利益は会社のモノではありません。

結局利益は、ビジネスそのものの価値を測る目安ではないといえるでしょう。

マインドサイトでは、ビジネスに関する素朴な疑問に対し「本質的な答え」をお返しするように心がけています。

(まつむら塾より転載)