農薬や肥料は、「農業」の生産性と農作物の品質を向上させるために使われています。
その安全性や環境汚染に関する問題は、「農業の問題」だと思います。
私たちが完全無農薬にこだわるのには、まったく別の理由があります。
それは、安全性や栄養価などの品質に踊らされ、
本来の「自然の恵みをいただく楽しさ」が忘れられていると思うからです。
実は、自然の実りを食べることにかけては、農家の皆さんが一番よくご存知です。
農家でご馳走になる奥様の自慢料理は、案外畑の作物でなく、裏庭の草花だったりするのです。
私たちは、流通する農作物なしで生きていくことはできませんが、
身近なご馳走を食べることも決して忘れてはいけないと思います。
むしろ「農業の呪縛」から逃れ、自由に自然を食べることが、食文化と食産業を変えるかもしれません。