■エスナの定義
ESNA(エスナ)とは
E
cological
生態学的
S
pace
空間
of
N
atural
自然の
A
menity
快適性
の略で、
「
自然
の
快適性
による
人間的
な
空間
」 を意図しています。
1.私たち人間は自分が動物であることを忘れがちです。
人間の活動は、地球生態系の一部として環境に影響を与えていると同時に、人間のからだ自体、様々な微生物の共生の上に成り立っています。ところが、近代科学の飛躍的進歩により、さまざまな病原菌、害虫などを
排除する
技術を獲得した私たちは、必要以上に人間を
孤立
させ、あたかも、「
人間だけは特別だ
」といわんばかり、自然の枠の中から自分たちだけ抜け出そうとしています。でも、どうでしょう?虫を殺すために殺虫剤がばらまかれ、細菌を殺すために抗生物質が乱用された結果、最期に被害に遭うのはいつも
人間です。
不潔を嫌うあまり、洗剤や消毒薬が多用されていますが、こうした薬物は全て環境の
汚染源
です。虫やごきぶりや 細菌やカビや 手垢やはなくそや うんちやおしっこだって、
決して環境を汚染していません。
人間は自然の一部なのです。だから・・・自然は守らなければなりません。自然を殺すことは結局、
自分を殺すことになるのです。
「自然の中にある人間」
という見地に立って物事を考えるのが、
エスナ
のエコロジー(生態学)です。
2.一方、動物としての人間は、自然から身を守るために建築=空間を造るようになりました。
雨、風、冬の寒さ、真夏の暑さ。自然は生命の源であると同時に、生命を脅かす
脅威
でもあります。
そこで、
自分に安全なもの
を受け入れ、
危険なもの
を回避する。その判断のために人間には
感覚(五感)
が備わっています。動物としての感覚が
「気持ちよい」
ということは、
安全
を求めることになり、動物としての感覚が
「気持ちわるい」
ということは、
危険
を感じることになります。例えば
「毒々しいキノコの色」
とか
「腐ったような牛乳のにおい」
というのは
理屈
ではなく
感覚
です「
不快なものが危険
で、
快適なものが安全
だ」という
基準
で考えることが、人間基準の建築の第1歩であると私たちは考えます。
3.人間(動物)にとって自然にあるものこそが、長い間慣れ親しんだものです。
それでは、どうすれば快適な住まいが作れるのでしょう。建材から出る有害物質や、エアコンからばらまかれるカビなどが健康を蝕み
シックハウス症候群
(新築病)を引き起こしています。さらには、アトピーや花粉症、薬害エイズや環境ホルモンなど、新たな
病気や薬物被害
が生まれ、発見されています。これらの問題には一つの共通点があります。
なにか?
それは
昔はそんなものはなかった
ということです。なあんだ。そんなことあたりまえじゃないか!と、貴方は思うでしょう。でも、正しいことはいつも、
あたりまえ
のことなんです。要するに、変化の速度が速すぎて、人間がそしてもちろん環境が
ついてゆけないのです。
だから、少し速度を落とし、少し昔を思い出し、少しまわりを見渡せばいいのです。自然の中にこそ
快適性の基準
があるのですから。からだそのものが自然なのですから、当然のことなのです。
ところが、現代の建築は、
経済性 、合理性
などの理由から、不自然な材料を用いて、往々にして
理論
と
データ
で造られがちです。これは非常に
危険
なことです。なぜなら、
理論
とは私たちが解っていることであり、
データ
とは私たちが測ったことだけから成り立っているからです。
しかしこの世界には、
解っていないこと
の方が
はるかに多く、測ることができるもの
など
ごく一部でしかない
のです。そんなものを駆使すれば、危険性は分かるかもしれませんが
安全性は保証できません。
そんなものを盾に、
自然の喪失
や
環境破壊
につながる行為を正当化するなど
もってのほかです。
4.しかし、今さらすべてを自然に戻すことは出来ません。
ましてや、失われた自然を新たに造ることもできません。
今私たちに出来ることは、原点に立ち返って自然から学び、自然を利用することです。
私たちは、春の暖かさ、秋の静けさ、木陰の涼しさ、森のやすらぎを手がかりに、そして人間の自然な感覚をもっと大切にし、理屈よりも感じたことを優先させて、
快適性を最優先した空間づくり
を目指して、
エスナ
を宣言しました。
まとめ
1.自然の一部となって周囲の自然を排除しない
2.快適性(感覚)を重視する
3.データや知識だけに依存しない
4.自然を参照し、利用する
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■空気は大切な食べ物です
貴方は1日にどれくらいの空気を吸っているかご存じですか
?
1回の呼吸で 1リットル とすると、1分間に20回として 20リットル、1時間で 1200リットル、24時間で 28800リットル=28.8m3となります。
6帖間の広さは 2.7×3.6=9.72m2、天井高さを2.4mとすると 2.4×9.72=23.328m3 つまり、6帖間の空気量より多くなります。
空気1m3あたりの重さは1.2kg/m3ですから、その重さは 28.8×1.2=34.56kg となるわけです
。
これだけの空気を、肺の中に吸い込み、血液に直接取り込んでいるのが呼吸なのです。
ところが・・・・
今や現代建築は薬漬けになっています。防かび剤、防腐剤、難燃剤など、様々な薬剤が医者の処方のように症状の数だけ使われています。
「アレルギー」はもとより「化学物質過敏症」、さらには「環境ホルモン」と、「動物としての人間」にとってこれは命の問題です。この状況は、農作物の農薬汚染とよく似ています。
しかし、野菜は選ぶことができますが、住まいの空気は選ぶことができません。呼吸は止めるわけには行きません。だからこそ、大切な空気を汚す材料を排除していく事が、エスナのスタートです。
1.シックハウス症候群
いわゆる「新築病」とは、住宅建材から発生する有害物質によって引き起こされる、頭痛や視力低下、無気力などの一連の症状のことを言います。
この病気は現代の住宅に様々な問題を提起しました。
1.微量の物質が繰り返し蓄積することにより、ある時突然発病します。したがって、まだ発病していない人も将来発病するおそれがあります。
そして、発病しないひとは、そのまま放置しているとさらに有害物質が蓄積し、奇形など子孫にその被害が及ぶおそれがあります。
2.発病の原因、程度には、大きな個人差があります。
3.室内の汚染は多数の物質の複合によるため、原因の特定が困難です。
ですから、怪しい物質は極力排除するしかありません
2.有害物質を含む建材の排除
建材に含まれる代表的な有害化学物質をご紹介します。これらの建材はできれば使わない方がよいでしょう
■合板、集成材:
接着剤
(ホルムアルデヒド他)
防虫処理
(有機リン系殺虫剤)
■木材、紙:
防腐処理
(重金属(クロム、ヒ素、銅)、クレオソート他)
殺虫剤
(シロアリ他)
合成木材
■壁紙:
ビニルクロス
(塩ビ、可塑剤、抗カビ剤、安定剤、発泡剤他)
紙布壁紙
(加工材)
■床材:
ビニル床材
(可塑剤、接着剤)
合成ゴム
(黒成分、加硫剤他)
畳
(殺虫剤、着色料、スタイロフォーム)
■石材:
天然石 鉱脈 温泉
(放射線、ラドンガス)
■石綿スレート:
アスベスト
■塗料:
有
機溶剤他
■インテリア:
家具
(ホルムアルデヒド、防腐剤、防虫剤)
寝具繊維
(防虫剤、洗剤他)
カーペット
(ゴム材、防虫防カビ剤他)
■家庭用品:
防カビ、防虫、防ダニ抗菌製品 ドライクリーニング 芳香剤他
■火災時:
ウレタン、アクリル
(青酸ガス)
塩ビ
(塩化水素ガス、ダイオキシン他)
3.代替建材の提案
同程度の価格で入手できる安全建材 せめてこの程度の配慮は、したいですね
■
ビニルクロス→RAL壁紙:
(ドイツの安全基準をクリアしたビニルクロス)
■
塩ビ家具、造作材→PEP:
(塩ビの代わりに紙を用いた造作の表面材)
■
合板、パーチクルボードなどの加工木材→ノンホルム材
:
(ホルムアルデヒドを低濃度に押さえた合板、パーチクルボード)
■
スタイロ畳→紙畳:
(い草の代わりに和紙で作った畳表)
■
発砲ウレタン断熱→発泡スチロール断熱
:
(ウレタンの代わりに発泡スチロールを用いた断熱材)
■
有機系塗料→無機質塗料、天然系塗料
:
(有機溶剤を用いない塗料)
4.建材以外の危険要因
私たちの生活は、化学物質以外にも様々な危険に取り囲まれています。家づくりに際しては、これらの問題を常に考慮する姿勢が大切です。
■生物要因
カビ、ダニ、害虫(病気、汚染を招く危険)
→
室内湿度管理、高機能掃除機など化学薬品に頼らない物理療法が必要です
■環境要因
空気温度、湿度/紫外線、電磁波、放射線/騒音、音響(ストレス、病気、劣化を招く)
→
外断熱、日射遮蔽、防音仕様など、原因を除去する工夫が必要です
■災害要因
火災、地震、風水害(生命や財産の危険を招く)
→
消火設備、警報設備、耐震設備など、災害被害を想定した、具体的な対応策が必要です
■社会要因
不法侵入、占拠など(ストレス、危険を招く)
→
施錠設備、封鎖設備 事前の防護策と近隣コミュニケーションの確立が必要です
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■五感の力
高気密絶対反対!
雨露をしのいだり、暑さ寒さを和らげることと、密閉した箱の中で生きることとは全く違います!!!
つまり、
高断熱
と
高気密
はまったく別の問題なのです。
人間はもともと野外(OPEN AIR)で生きるようにできているのだから、作られた不自然な空気だけに頼るのは間違いです。
なぜなら、空気は冷暖房の道具ではなく、食べ物だからです。
だから、機械で計ったデータだけではなく、人間のセンサー(5感)を頼りに、あえて空気以外の手段を用いて快適性を追求します。
1.触覚・冷熱
■湿気:湿気は体感温度を高めると共に汗の気化を妨ぎ、べとつく
→ 吸放湿性を持つ建材などを使用する 例えば 快速フロア、布、紙クロス、珪藻土など
→ 通風を確保する 例えば 連続空間、扇風機、団扇(うちわ)
■熱:暑さの原因は太陽の輻射熱(木陰は涼しい)、寒さの原因は放射冷却(セーターを着ると暖かい)
→ 空気に頼らない輻射冷暖房システム 例えば HRCシステム、床暖房(但し低温)
→ 日射や外気温度変化から躯体を絶縁保護する 例えば 外断熱工法
2.視覚
■汚れ、きず、色むら:均質で平滑な仕上がりを追求した結果、化学建材の氾濫を招いた。
→ 材料の性質や経年変化に関する十分な理解 例えば 自然素材を用いる(時とともに味わいが出てくる)
→ 腐食、腐敗、カビの防止 例えば 吸放湿性建材の使用、自然換気、自然抗菌材(リノリウム他)
■光、色彩:均質な照度は、不自然で味気ない
→ 自然光の有効利用 例えば 日射遮蔽、UV対策、トップライト、室内緑化
→ 暗さの提案 例えば 地下室利用、スポット照明
3.聴覚
■騒音、音響:騒音を出す人は楽しいが、聞く方はたまらない(自らが騒音源にならないことが、音問題の原点)
→ 遮音、吸音工法 例えば 鉄筋コンクリート、異厚ベアガラス、新島石、軟質床材(コルク、カーペット他)
■自然の音(超音波):高気密と機械音が、人間の脳に必要な自然の超音波をかき消している
→ 無音源工法 例えば 輻射冷暖房、ペルチェ冷蔵庫、自然換気
4.嗅覚
■危険臭の原因:嗅覚は危険をかぎ分ける最高のセンサー
→ 原因の除去 例えば 有機溶剤及び化学建材の排除(特に床暖房)、結露防止とエアコンの排除(カビ)、バクテリアによる分解(炭、珪藻土など)、
→ 快適なにおい 例えば 室内緑化、自然建材
■危険臭を運ぶもの:温度調整を空気だけに頼ると、危険な空気を家中に運ぶことになる
→ 危険な空気の運搬システム 例えば ダクト空調、床下や天井裏経由の空調(OMソーラーなど)、ファンヒーター
→ 安全な換気及び空調システム 例えば 制圧換気(機械給気)、輻射システム(ピーエス、エアムーヴ、)
5.味覚
■水道水:水道水を飲めるだけでも有り難いことだけど・・・・
→ 赤錆防止 例えば さや管工法、活水機
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