
目的という手段
今期からLRの事業目的を刷新し、定款を変更する。
2/26に予定している年次総会に向け、今日はこの場を借りて論点の整理に挑みたい
まず、定款第3条(目的)を以下の通り変更する。
当法人は、土地を分割や売却を前提とする資産でなく永続的な資源として、共同所有や法人所有による総有を促進し、利活用収益をもってその利用価値を高めることで、地域社会の健全な発展に寄与することを目的とし、その目的に資するため、次の事業を行う。(以下略)
ちなみに、変更前の第3条(目的)は、、、“当法人は、空き家や耕作放棄地など「個人資産」として保有されているために放置さ れている国土を、「公的資源」として保全・活用する方法を模索・実行することを目的とし、 その目的に資するため、次の事業を行う。(以下略)”だった。
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つまり、「個人資産を公的資源にすること」自体を目的としていたが、これを「分割や売却を前提とする資産から永続的な資源にすること」に改め、これを以て「地域社会の健全な発展」に寄与することとした。
設立当初は「公的」という言葉を振りかざして公益法人を目指したが、「会員制のみんなの家」が「公=不特定多数」に該当しないと内閣府に却下され、憤慨した僕が即座に取り下げた経緯があるが、先般ブログで述べたとおり「認可地縁団体(法人格を持つ町会や自治会)」が「地域社会の健全な発展」に寄与する「公益法人等」とされたことで溜飲が下がり、これを目的化することにした。
肝心なのは、「利活用収益をもってその利用価値を高めること」つまり「稼いだお金を使ってより稼げるようにすること」を「健全な発展」の定義としたことだ。
誰もが取り組むべきことを「公益」と言い切った。
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さて、能書きはこれくらいにして、定款にちりばめた僕の思いを具体的に説明したい。
結論から言うと、広く賛同を呼び掛け、法人の仲間を募りたい。
だが、募りたい仲間はこの法人の目的に賛同して、所属してくれる人なのだろうか。
実はここ数日、この違和感にさいなまれ、このブログを書き進めずにいたが、これを言葉にしたとたんに目が覚めた。
実は、今回この法人が目的に掲げた「地域社会の健全な発展」は単なる法文の引用で、「地域社会の不健全な発展」へのアンチテーゼというか、現代社会の「不健全性」に対するボヤキに過ぎない。
社会は「不健全」に満ち溢れているが、特に見落とされている巨大な不健全性こそが「地主の喪失」だと気づき、僕は「地主の学校」を著して地主の復権に挑み始めた。
現在のLR構成メンバーは、僕にその気づきを与え、まさに著作に協力して下さった方々だ。
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やがてこの思いは、LRのキャッチコピー「みんなで地主」に結実する。
そんな思いを込めたホームページは、こんな記述で始まる。
脱相続・みんなで地主
市[民]誰もが地[主]になる、新しい民主主義の実現を目指す、日本土地資源協会のページ
土地資源=売買せず利用するための土地
私たちは、日本の土地資源が、分割、放置、閉鎖されるのを防ぐため、
非相続&法人所有
非個人&共同所有
非営利&永続所有
に取り組みます。
https://land-resource.org/
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今年度よりLRでは、これまでの笑恵館に加えて多数の土地資源利活用プロジェクトを受け入れるため、定款と共に役員構成や会計システムなどを大幅に刷新する。
これに伴うすべての土地資源と法人事務局の独立採算化を実現するには、LRの法人税を賄うために3名以上の増員が不可欠だ。
そこで、新規の「社員募集」を行うために、webサイトをどのように修正すべきか悩んでいたら、むしろサイトの内容の方が修正できない真実で、定款の目的は修正可能な手段だと気が付いた。
そして、所有することで支配者たち(トップ写真)に支配されない自由が欲しいという本音も書き添えたい。
ということで、入会金10,000円、年会費12,000円で、地主の仲間を絶賛募集中。
2/26(水)の13時より、ふきの庭にて年次総会&見学・懇親会を開催するので、乞うご期待。