机と椅子をやめてみた

地主の学校をひとまず書き終えて、今日は部屋の片づけをすることに。

その目的は、ベッド、衣類、仕事道具、書類・書籍などすべてを納めることで、収納無しの正味6畳で暮らせるようになること。

実は一昨年までこの6畳は、カミさんと一緒の仕事部屋にしていたのだが、エアコンが寿命で動かなくなったのをきっかけに僕が「脱冷暖房」を宣言した途端、カミさんに見捨てられた。

その後はご存知の通り、夏はテラスにプールを置いて暑さを凌ぎ、冬は一人用こたつと指無し手袋で寒さをしのいだ。

だが、カミさんがいなくなった後、部屋の半分が空いているのがずっと気になっていた。

そこで今回、思い切ってベッドと衣類を運び込み、「オールイン6畳」にチャレンジすることにした。

まずは、寝室にあるベッドと衣類の搬入だ。

すでにベッド脇の長さ1.8mのスチールラックと、ベッド下の引き出しケースにすべての衣類や遊び道具を納めていたので、6畳間への搬入は簡単に完了した。

だが、着替えスペースでベッド下の引き出しを引いたり、プールに行くために作業スペースの椅子をどかして通り抜けるためには、通路分のスペースがどうしても足りない。

その上僕は、立ち作業を基本にして、疲れたら座って作業するようにしているのに、立ち作業に使っていた昔のパソコンラックの置き場がない。

そこでふと気が付いた、「思い切って机と椅子を廃止しよう!」と。

まず、机と椅子を半分空いた寝室にプレゼントして、プリンターを載せている事務用品ラックの横に設置した。

天板の上は立ち作業スペースなのでそのまま残し、ベッドを椅子代わりに使えるように置いてみた。

すると、通常椅子の座高は40センチでデスクの高さは70センチだが、僕のベッドは60センチあるので、使えない。

そこで、作業デスクを20センチ持ち上げて、下の棚板も座りやすい高さに高くしたら、なんとぴったり使えるじゃないか。

普段はPCラックをベッドに押し付けて、通路側から立って使い(写真左)、疲れたら少しずらしてベッドに腰かけて下のデスクで作業する(写真右)。

くたびれたらそのままベッドが待ってるし、オンライン会議なら上の段のPCをこちらに向けて使い、デスクの作業はそのまま続けられる。

なんと素晴らしい、これは超ちっぽけな革命だ。

これで作業して分かったことは、ペーパーレス・ノマドワーカーに机は必要ないことだ。

考えてみれば、机があるから書類が散らかってしまうので、机を無くせば散らかすことすらできなくなる。

さらに、椅子だっていらない。

人間は二足歩行の動物で、立って暮らすようにできている。

つまり、座るのは休息のためであり、疲れをとる以外あまりメリットは見当たらない。

それどころか、姿勢が悪くなるためにむしろ首・腰・眼には悪影響だ。

だったらベッドがあるじゃないか、そこでゆっくり休めばいい。

僕がこれまで衣類や書類を整理して、どちらも1.8mのラックといくつかの引き出しボックスに収納したことにも訳がある。

それは、これ以上所有物を増やさないこと、つまり収納の限界を決め、何かを捨てない限り何も足せないようにしている。

それはスペースやお金を倹約するためと思われるだろうが、そうではない。

自分が持っているものを把握したり、どこに何があるかを考えたり、自分の脳の負担や無駄な時間を減らし、新たなことを考える時間を作るためだ。

まさか仕事場から机と椅子が無くなって、ベッドで休憩するなんて。今日の発見はとても偉大な収穫だ。

今日は、僕のささやかで私的な話にお付き合いいただき、ホントに恐縮。