スタンディング

座りっぱなしによる健康被害が問題視されている。

簡単に言えば代謝が低下することによる様々な弊害が連鎖的に発生し、ある意味でその害はタバコにも匹敵するとか。

考えてみると、現代人は睡眠時間よりはるかに長く、下手すると起きている間の大部分は座りっぱなしだ。

1日に1.5時間以上立たないと、脳は運動の必要がないと判断し尿からカルシウムを排出してしまうと聞いたことがあるが、座りっぱなしのリスクを回避するには座る時間を減らすしかない。

運動不足は、運動によって解消するという常識が今、覆されつつある。

そんな中、昨年株式会社イトーキが、「“Workcise(ワークサイズ)” 働きながらオフィスで健康増進」というプロジェクトで「第3回健康寿命をのばそう!アワード」にて、厚生労働大臣 優秀賞 企業部門(生活習慣病予防分野)を受賞したのだが、その目玉が「スタンディングデスク」つまり、立って使う机だ。

長年にわたってオフィスの業務チェアを開発してきた会社が、ついに椅子を捨て、立って使う机を開発することになった訳だ。

座ることにこだわり続けてきた会社が、座らない暮らし方を提案するのだから

人間にとっての最高の効率を実現することと、人間自身が最大限の能力を発揮することは、まるで違うことだ。

思考をするためには脳さえあれば良いのかというと、決してそうではないはずだ。

人間が自身の能力を十分に発揮し、それを持続することで、豊かさの実現につながるようにしないと、人間はやがて機械に置き換えられ、楽だが不健康な人生を送ることになってしまう。

人間の代わりを果たすロボットを目指すのか、人間が超能力を発揮するモビルスーツを目指すのかで、未来は大きく変わるだろう。

それにはまず、人間自身が死なないための健康でなく、活躍のための健康を手に入れ、知能と一緒に鍛え上げる「アクティブエリート」なんかどうだろう。

僕は、行動することで感性を磨き、感じ・考え・行動する人間になりたい。

そのためにまず、1時間ごとに5分間、クマのようにうろつくことから始めたい。