建築の用心棒

「用心棒」とは、護身のために身辺につけておく護衛、ボディーガードのことで、護身用の棍棒、または警棒を意味することもあります。言葉は物騒ですが、その意味はまさにズバリだと思うので、この言葉をサービス名にしてみました。「建築の用心棒」とは、まさに建築工事を発注する人が自分の身を守るためのボディーガードのこと。

目次

  1. サービス誕生のいきさつ
  2. 用心棒サービスとは何か
  3. 用心棒の役割
  4. これまでの実績

1.サービス誕生のいきさつ

私は大学を卒業後、まずは設計事務所に入り、建築家の弟子のような仕事をしました。
仕事はとても面白かったのですが、建築主の意向を無視して自分の提案をごり押しする建築家の姿(当時の僕にはそう見えました)が嫌になり、4年で辞めて独立を目指しました。
ちょうどそのころ、父の建設会社に行く機会があり、高崎正治というとんでもない建築家の図面を見て、こういう図面を施工する側の仕事も面白そうだなと思い、入社を決めました。
それまで建築家を目指していた私の友人たちが、商売敵でなく取引先になるわけですから、考えてみれば面白いことです。
父の跡継ぎにだけはなりたくなかったのですが、そんなこだわりは簡単に吹き飛んでしまいました。

会社に入って最初に感じたことは、建築主が如何に貪欲でずるがしこいかということでした。
法律違反は当たり前、質を上げ、価格を下げるためには手段を選びません。
役所が石頭なのも、建築家が理想を語るのも、建築主が素人のくせにこんなに貪欲では無理も無いし、それらの帳尻を合わせ、全てのしりぬぐいをさせられる建設会社はぼんやりしてはいられない実情を知りました。
そして、口汚く書いてしまいましたが、こうした駆け引きは当然のことであり、むしろ私は納得して仕事に取り組むことができました。
でもやがて、建築を取り巻く人たちの中で、特に建築主=顧客を守る必要を痛感する事件が続いて発生しました。

1はじめは「シックハウス症候群」、建材に含まれる有害物質が引き起こす病気で新築病とも呼ばれました。
当時、レイチェルカーソンの「沈黙の春」や、有吉佐和子の「複合汚染」などがベストセラーになり、安易に犯人を特定できない環境問題に警鐘が鳴らされ始めた頃でした。
私はこれをビジネスチャンスと考え、いち早く「健康マンション」を提唱・販売し、かなり話題になりましたが、実際に重症な方の対応をしているうちに自分までおかしくなってしまいました。
そして分かったことは、被害者以外に、こうした問題に真剣に取り組む人が如何に少ないか。
「現状」がいかに多くの人々のメリットの集積で、これを壊そうという人はいかに少ないかということです。

そして次の経験は「会社の倒産」です。
破綻とは、関係者の誰かに迷惑をかけることが避けられない状態のことですが、実際にはほんの一部の人しか救済できず、ほとんどの関係者に迷惑をかける事態です。
私は様々な関係者の中で、救うべき人は誰かと考えた時、それは発注者(顧客)だとすぐに気付きました。
それは、発注者こそ唯一お金をくれる取引先であり、発注者こそ最大の被害者になるからです。
そんな経験から、私の心には「発注者保護」という信念が芽生えました。
発注者(顧客)を守ることが、ビジネス全体を守ることだと。

こうした考え方は仕事の仕方に反映するものです。
建設会社なのに設計監理を頼まれたり、入札に負けた「他社施工」の工事監理を頼まれたり、建築家とけんか別れした施主や、その逆の建築家から仕事を頼まれたりと、建設業界ではタブー視されそうな様々な形の相談を受け、それらを引き受けてきました。
だから私は、あえてこの仕事をやってみようと思います。
同業者から恨まれ、役所から疎まれようと、徹底的に顧客の側に立ち、考えうる可能性とリスクをすべて開示しながらアドバイスする仕事です。

 

2.用心棒サービスとは何か

先ほど述べたように、用心棒は「資格」に束縛されません。
所詮「資格」とは、事業者側に権限を与えた上で、それを管理・取り締まるためのもので、顧客側の必要でできたものではありません。
例えば運転免許は、車の運転を許可する代わりに定めたルール守らなければ罰則や罰金を科します。
これは本来歩行者や同乗者を守るための制度ですが、歩行者には何も教えず、危害を加える側を管理しているわけです。
ビジネスでも同じことで、税理士も弁護士も依頼者の代理を務める資格です。
したがって、サービスを受ける側は素人の顧客のままで、努力や工夫はサービスを提供する側が行うという構図がすっかり出来上がってしまいました。
しかし本当にそれでいいのでしょうか。

私の挑む「用心棒」は、法律に準じて決まった範囲のサービスをするのでなく、顧客の求めに応じてどんなことでもやるという意味で、極端に言えば「無法者」です。
「無法」というと法を破る悪いことのように感じるかもしれませんが、僕が言いたいのは「法の無いサービス」ということです。
ビジネスが法律によって管理されているのは、実は全体のごく一部です。
そもそも新しいビジネスには「法律」などあるはずもなく、繰り返しになりますが顧客側を管理する「法律」はほとんどありません。
だから、サービスが新しい場合はもちろんのこと、顧客そのものをフォローする仕事なら、そこに法律も資格もあり得ません。
例えば、顧客と一緒に買い物に行き、品物選びを手伝う仕事とか、一緒に旅をして相談相手になるとか、仕事の経験を生かして困りごとの相談を受けるとか、無法ビジネスや法外ビジネスは数限りなく考えられます。

これまで多くの顧客は、プロに囲まれる素人でした。
特に初めての時は知らないことばかり。
どんなに親身になったとしても、資格が定める範囲の中でしかプロは動きません。
だから私は、「顧客の身になって=顧客として」振る舞います。
資格者になり変わって資格を使うのではなく、事情を知りつくしたプロが、あえて素人として仕事をします。
だから、一級建築士という資格を持ってはいますが、この仕事においては何の役にも立ちません。
もはや建設業界にはしがらみのない、単なる「用心棒」になろうと思います。

あなたの周りで、これから住まいや建築を作る方がいたら、是非ともご紹介ください。
私のような者の存在を、教えてあげてください。

3.用心棒の役割

  1. 土地・建物、設計者・建築家、施工会社の選び方
  2. 契約書、重要事項説明書、測量図、設計図などの見方
  3. 融資、登記、確認申請、契約、その他諸手続きのやり方
  4. 土地購入、建築設計、建設工事、完成入居までの流れ
  5. 建築設計の進め方、設計者・建築家との交渉方法
  6. 工事見積の内容と、価格交渉のやり方施工
  7. 管理管理、現場確認、材料選定などのやり方
  8. 完成検査、引渡し時の注意事項
  9. 入居後にすべきこと

 

4.これまでの実績

ken01Gビル(東京都新宿区)


13H邸(東京都世田谷区)


image001ウェイブ函館(北海道函館市)