A12_3.答えの作り方(how)

実現とは、[理由]の状態を[目的]の状態に変化させることですから、「どうやって(how)」はその変化を起こす方法のことです。例えば「無地の紙」を「字の書いてある紙」にするには「字を書く」という方法が考えられます。「白紙の回答用紙が配られた(理由)」ので、「そこに答えを書きたい(目的)」と願うなら、その方法は「答えを書く」となる訳です。ここで肝心なことは、その方法を実行すれば、必ず目的が実現することです。いくらやっても実現しないのでは、それを「方法」とは言えません。このような関係を「十分」と言い、「実現に十分な方法だ」と言います。その逆に、「理由と目的」は「実現」にとって無くてはならない必要なものですが、「理由と目的」があれば必ず「実現」するわけではありません。このように、「十分」と「必要」は反対の意味を持つ概念です。

 

そしてこれを数学的に言うと、「実現は方法を含む:実現⊃方法」となります。例えば無地の紙に文字を記すには「書く」以外にも「印刷」や「押印」などの方穂が考えられますが、「書く」という行為は必ず「文字を記す」という結果をもたらします。また、「理由と目的」と「実現」の関係はこの逆なので、「理由・目的⊃実現」となります。そこで、これらをまとめると次のように表すことができます。

「理由と目的」⊃「実現」⊃「方法」

この式にある通り、大きな「理由と目的」の中に目指す「実現」があり、まだその中を満たすことのできない「方法」がある状態が現状のイメージです。そして、漠然と広がる「目的と理由」を具体的に絞り込み、まだ小さくて不十分な「方法」を膨らませ充実させ、「理由と目的」=「方法」となった時が実現のイメージです。

 

「方法」が、「理由と目的」の間をきちんとつなぐためには、方法の出発点である「原因」が「理由」と、到着点である「結果」が「目的」と一致する必要があります。先ほどの「白紙を配られたので(理由)、答えを書きたい(目的)」に対し、「字を書く」では方法として不十分で、「どうやって字を書くのか」を具体的に考えなければなりません。例えば「どこで書くのか」という問題、机など平らで硬い平面の上に置かなければ紙に字を書くのは困難です。その原因は「髪が薄くて柔らかい」からであり、実現のためには「髪を固くて平らな状態」という結果をもたらす必要があります。このように、あえて「原因と結果」と呼ぶのは、それが「理由と目的」ではないからです。紙が柔らかいから文字を書きたいのではないし、髪を固くするために文字を書くのでもありません。つまり、「理由と目的」の共通点は「自分の思い」だと先に述べましたが、それらがもたらす現実問題が「原因と結果」の共通点だと言えるでしょう。

 

では、「原因と結果」の相違点は何でしょう。「理由と目的」の違いは善悪だとしましたが、「紙が柔らかいのが悪で、硬いのが善」という訳ではありません。紙の硬さや形は、客観的な現実であり、変化の前後や順序の問題にすぎません。紙が「机に上に置く」という方法で「柔らかいから固くなる」のは原因と結果であり、これを因果関係と言います。ですから、方法で必要なことは、悪がもたらす現実が先(原因)、善をもたらす現実が後(結果)になるような順序にすることです。そして、様々な結果の積み重ねで目的を現実化することです。ですから、実際の手順は理由が実際にもたらす原因と、目的を現実化するために必要な結果をそれぞれ列挙し、それらをつなぐ因果関係と善悪の確認を繰り返すことになるでしょう。自分から見ればうまく行っても相手から見れば「因果と善悪」が逆転してしまったり、時とともに前後が逆転してしまったりすることもあるでしょう。紙の硬さや形の例は「空間(where)」の問題ですが、さらに「人間(who)」と「時間(when)」を加えた3つの要素が現実世界を構成しています。これらについてはさらに細かく説明したいと思います。

 

こうして、あなたの出発点(理由)がもたらす現実と、到着点(目的)をもたらす現実を列挙してみましょう。それらを因果関係とする手順や行為の集積が、やがてあなたのやりたいことを実現する方法になるはずです。

 

■課題

45文字で書いたあなたの「どうやって(how)」を、「・・・(原因)から・・・(結果)になる」という文章に書きなおしてみましょう。

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