おわりとはじめ

「松村さんの本業は何ですか」と訊かれたら、僕は「起業支援活動」と答えたい。ここでいう「本業」とは、「主たる収入源」というより、「自分の使命:与えられた仕事」という意味に近い。だから、僕に与えられた時間をより多くそのために使うため、収入を得るために他のことをするのでなく、起業支援活動で収入を得られるようになりたいと思う。そこで僕は、「起業支援活動なら何でもやる」ことにした。ビジネスにおいて「すべて」に取り組むのは大切なこと。顧客の要望に対し、「あれはダメ、それはできない」ばかりでは話にならない。そこで必要なのは、事業範囲を明確にすること。たとえ狭い分野でも、「それに関することならお任せください」と言いたいものだ。だから僕もはっきりしなければならない。「起業とは何か」という問いに、明確に答えなければならない。

 

僕が支援したい起業とは、あなたが何かを「始めること」と「やめること」。あなたが今、何かをやっているかどうかには関係ない。すでに何かをやっている人がそれを変化させたいのなら、必ず何かをやめて何かを始める必要があるし、まだ何もしていない人が何かを始めるには、まず初めに何もしていない現状をやめなければならない。例えば起業のための時間を捻出するには、会社を辞めるのか、会社を辞めずとも余暇を減らして遊ぶのをやめるのか、帰宅後のんびり暮らすのをやめるのか、何かをやめなければならないだろう。そこで今日の話のタイトルは「おわりとはじめ」にした。人間だれしも生きている限り、本当に何もしていない人など存在しない。だから必ず、何かを始めるためには、何かを辞め、終わらせなければならない。

 

僕がこれを確信するのは、会社の倒産経験が関係している。「破たん」とは自己申告だ。会社の経営が行き詰まり、手形が不渡りとなって銀行取引が停止しても、のらりくらりと会社を継続することは簡単だ。だが、それではいつまで経っても再起できないので、思い切って破たんを宣言し、借金を踏み倒して債務を確定するのが倒産だ。夕張市の破たんは、20年間の辛い再建の後、無借金のまちとして再起することを目指している。ズルズルと破たんを先延ばしし、再生や存続の目途が立たない自治体や日本政府に未来のビジョンが無いのは無理もない。結局僕は、連帯保証債務を30億円も被ってしまったが、会社はビジョンを掲げて再生した。潰れる前と全く同じビジネスを無借金で出来たのは、倒産からいかに多くを学んだかの証と言える。だが、失敗から学ぶとはそういうことだ。それは、実際にチャレンジした人だけがもらえるご褒美だ。

 

昨夜観た、映画「コスタリアの奇跡」で語られたことは、コスタリカの非武装化は「内戦に明け暮れた20世紀の歴史の必然の結果」だったことと、非武装こそが「21世紀の世界が目指すべき当然の帰結」であることだった。国連安保理事国が強大な軍備と軍需産業で世界に君臨する中で、弱小国家の軍備などで対抗できる訳も無く、軍需産業の得意客以外何の意味もない。軍備を捨てたからこそ、「国際法に依存する世界を人類は目指しているはず」だと彼らは断言できるのだ。だが、我が国の場合はどうだろう。戦争放棄を謳う世界でも稀有な憲法を持ち、平和ボケした僕たちに戦争する気など毛頭ない。なのに、憲法解釈を歪めてまでも軍備を捨てられずにいるのは、「他国が攻めてきたらどうしよう」という漠然とした不安のためだ。だが、その時僕らは戦うのか。撃たれたら撃ち返すのか。いや違う、僕らは「どうか攻めないでください、危ない挑発はやめてください」と言う勇気がないばかりに、米軍の後ろ盾を頼りに「挑発はやめろ」とすごんでいるだけだ。

 

「あなたがやりたいことは何か」を知るために必要なことは、

「あなたがやめたいことは何か」を問うことだ。

 

あなたとこんな話がしたくて、僕はこのメールを届けてる。どうか気軽に返信して欲しい。そして、僕の意見を直接聞いてみたいと思ったら、気軽に連絡して欲しい。月末までは火・木・金、10月からは木・金・土の午後「笑恵館」にいるのはそのためだ。そしてほかの曜日は、どこへでも出かけて行けるようフリーにしている。あなた自身の相談は無料、遠方の方はまずメールにしよう。あなたの話を聞いた上で、僕からの提案やお願いもあるかも知れない。そして、僕と一緒に始めたくなったら、気軽に僕を雇って欲しい。とにかく僕が必要としているのは、現状を変えるため、何かをきっぱり辞める人。だから、あなたの周りに悩んでる人がいたら紹介して欲しい。そんな人と一人でも多く出会いたい。