青木淳ブンシツ

十日町・大地の芸術祭

30日日曜日朝4時半に起き、息子・のO君と3人で新潟県十日町に向かいました。主な目的は、O君の希望で大地の芸術祭を見ることでしたが、僕のお目当ては青木淳事務所・十日町分室の訪問でした。途中のSAで朝食を取るつもりが、朝早すぎてお店が開かず、結局7:30頃石内SAについて、ゆっくり食事を取りました。これで十日町に朝8時に行くのは難しくないことがはっきりしました。(だから?)

9時過ぎ、十日町駅近くの「ブンシツ」に到着、青木淳事務所のT君とS君が出迎えてくれました。昨年春に行われた公開コンペからのいきさつを詳しく聞かせていただきましたが、建築のハードより地域コミュニティの創出を目指すソフト面でのプロジェクトだと知り、ある意味で納得しました。これまでも、単なる箱作りではない「場所づくり」的な課題に挑むことが建築家の役割となることは頭では分かっていましたが、老朽化した民間建築を行政が買い取り、その一部をリフォームするという建築的にはささやかな仕事にこれほどの手間暇をかける姿を目の当たりにし、改めてその思いを強くしました。

また、そんな割に合わない仕事を「更なる悪乗り」というか、要求以上に答えようとする青木淳事務所の姿勢にも驚きです。「ブンシツ」というカナ表記は、この現地オフィスが「分室」を越えて地域コミュニティの拠点として独り歩きし始めた象徴です。設計段階に育てたコミュニティが、出来上がった施設に引き継がれていくのだとすれば、それはDNAとか文化と呼べるものを生み出したことになるかも知れない。僕が携わる笑恵館と同じ匂いをそこに感じ取り、ますますこのプロジェクトを身近に感じ、すっかり盛り上がってしまいました。またいつでも呼んでください。8時には来れますので!(笑)