空き家攻略最前線

起業パートナーのWさんは、発達障害を持つ子供たちの放課後サービス施設を補助金に頼らない自由なビジネスとして立ち上げるために、「空き家活用」を思い立ちました。現在勤務している養護学級のある、小学校の近所で空き家を物色しながら近所で聞き込みをするうちに、ほどなくして4件の空き家を見つけ、そのうち2件と交渉ができて、いよいよ建物の中を拝見することになりました。日頃議論ばかりが先行し、実際に空き家を見つけ訪ねるなど初めてのことです。まずはWさんの行動力に脱帽でした。

築40年ほどの住宅は、6年前から空き家になりかなり傷んでいましたが、規模や立地など申し分なく、「使い切れない部屋はオーナー家の孫息子などとシェアしようか?」などと盛り上がりました。ところが、話が済んで外から建物を見ると、屋根やテラスがかなり傷んでいて、このままの使用には耐えられそうにありません。同行してくれた工務店の意見を聞くと「500万はくだらないね」とのことで、一同考え込んでしまいました。内装ならともかく、外装工事を利用者が負担するのでは、普通の賃貸物件を借りるのと変わらないどころか、かえって割高になりかねません。

今回の件で、私たちは「空き家プロジェクト」を進めるため、下記の課題を知ることができました。

  1. 空き家には持ち主の事情があり、家族構成・相続計画・経済事情など、今後の放置期間やその後の希望イメージがあるということ。
  2. 空き家活用の事例が少ないため、事業イメージが乏しく活用は実現しにくいが、事業内容が賛同を得たり、提案する行為が持ち主のやる気を喚起することもある。
  3. 内装や設備は利用者側の負担で修復可能だが、外装や構造の関する補修・補強の負担は難しい。

これらを踏まえ、次のようなアクションを起こすことになりました。

  1. 事業者側の希望を整理し、具体案をいくつか用意する。今後は準備をした上で所有者と会う。
  2. 所有者とのシェアや共同経営なども含んだ案を作り、所有者にも応分の負担を提案する。
  3. 極力、外装の破損の少ない物件を探す。
  4. 外装や構造を実験的に改修することをビジネスにできないか…アートプロジェクトの模索など。

そして現在、Wさんは空き家探しを中断し、物件購入の検討を始めました。そもそも賃貸物件では家賃が高いので空き家探しをしたのですが、空き家の修理費がかさみ他人の資産に投資するくらいなら、自分で中古物件を購入した方がましなのではないか・・・と。

シェアハウスとか、空き家の活用とか、確かに目先の合理性はあるかもしれませんが、その先結局どうなるのかを考えると、最後は【所有】の問題に挑まなければならないと感じています。

 

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nande@nanoni.co.jp 松村